循環器内科
「循環器内科は何を診る科なのか?」

一度でも心臓病を患った患者さんでなければ、わからない方も多いと思います。「循環器内科」を、「心臓・血管内科」と言いかえれば少し具体化するでしょうか。「全身に血液を"循環"させるために必要な"臓器"」を対象とした、心臓と血管の疾患をみる診療科です。代表的な疾患は、心筋梗塞、狭心症などの虚血性心疾患、心不全、不整脈、弁膜症、動静脈疾患など。
運動をしていて「今までできたことが息切れでできなくなる」等、すぐに限界が来るのは心臓が悪いときの兆候のひとつです。心臓や大血管疾患は、突然あなたの生活を変えてしまいます。循環器疾患は、早期に適切な診断を受けることが何よりも重要なため、不安になったら迷わず受診されることをおすすめします。

国民の血圧水準は1965年を頂点に1990年にかけて大きく低下し、脳卒中の罹患率、死亡率の減少と一致しており、血圧水準が高いほど、脳卒中、心筋梗塞、心疾患罹患率および死亡率が高くなります。
成人における血圧値の分類
(高血圧治療ガイドライン2014より)

降圧目標

治療は『生活習慣の修正』
修正項目は『食塩摂取量の制限』『野菜果実の積極的摂取』『コレステロール・飽和脂肪酸の摂取制限』『適正体重の維持』『アルコール摂取量の制限』『運動』『禁煙』などです。
生活習慣の修正のみでは降圧目標に到達しないため、薬剤が用いられます。作用機序、副作用、年齢、合併症など勘案し決定されます。
主な降圧薬
- カルシウム拮抗剤
- レニン・アンジオテンシン系抑制薬
- アンジオテンシン変換酵素阻害薬
- アンジオテンシン・受容体拮抗薬
- 利尿薬
- β遮断薬
- α遮断薬
- 中枢性交感神経抑制薬

突然発症や再発する循環器疾患から、身を守るためには予防が一番です。
高血圧治療ひとつでも、心保護・血管保護・臓器保護を見極めた治療によって発症リスクを制御できます。
まず病気を知り、そして共に向き合いましょう。